自律神経機能障害(ディスオートノミア)は、私たちの体の自動的な機能を制御する自律神経系が正常に機能しなくなる状態です。自律神経系は心拍数、血圧、体温調節、消化、発汗、瞳孔の拡張・収縮など、意識せずに行われている体の重要な機能を調整しています。この自律神経系が損傷を受けると、自律神経機能障害が発生します。この状態は自律神経症や自律神経失調症とも呼ばれ、軽度から生命を脅かすものまで様々です。
自律神経系は交感神経系と副交感神経系の2つの主要なシステムから構成されています。交感神経系は「戦うか逃げるか」の反応を制御し、ストレス時に活性化します。一方、副交感神経系は「休息と消化」の状態を促進し、リラックスしているときに優位になります。自律神経機能障害では、これらのシステムのバランスが崩れることで、様々な症状が現れます。