社交不安障害(Social Anxiety Disorder: SAD)は、社交場面や人前に出る状況に対して強い不安や恐怖を感じる精神疾患です。単なる「恥ずかしがり屋」や「内向的」とは異なり、日常生活に支障をきたすレベルの不安を伴います。世界保健機関(WHO)によると、社交不安障害は世界で最も一般的な不安障害の一つであり、適切な治療を受けることで症状の改善が期待できます。
社交不安障害は、他者からの否定的な評価や批判を過度に恐れ、それによって社会的状況を避けるようになる疾患です。米国では人口の約3.1%(約680万人)が罹患していると報告されていますが、日本の大学生対象の調査では罹患率は約1%程度と推定されています。